「……なるほど」
「うん。でも、彰の口から言っても信じてくれないでしょ?だから、俺から言うから心配するな」
「…そっか。何から何までありがとな」
急に照れくさいことを言うのでびっくりしてコントローラーの操作を誤ってしまった。そして、彰に負けた。
「なんだよ急に。それに彰のためだけじゃない。俺のためでもあるんだ。」
「でも、楓はどうするんだ?」
「え?楓は…確か頭のいい高校行くとか言ってたな。」
「そうじゃなくて。俊の気持ちの話してる」
「俺の…気持ちか…こんなのいいよ、もう。」
俺は彰を突き放すようにそう言った。彰の言い分も分かるし、俺はまだ楓のことが好きだ。
「良くないよ。俊はこの前、俺に諦めるなとか言ってたのに自分はいいのか?」
彰に普通に煽られた。たしかに俺は彰に言った。
「彰の言う通りホントはいやだよ。多分同じ高校に通うのは無理だし、同じ大学だって多分無理だ。」
俺がそういうと彰は笑った。バカにするようにでは無く、軽く微笑んだ感じで。