この一週間ずっと考えていた。俺はやっぱりバスケも二人も同じくらい好きだ。だから俺は出来れば一緒に九州に行きたい。
「…そっか。」
そう言った彰の声はとても悲しそうでとても俺の心に深く刺さった。だから俺は、「…でも」と彰に話し続けた。
「俺は二人とも離れるのは嫌なんだ。」
俺は佐伯の言う通り自己中なのかもしれない。でも、これは俺だけではなくて彰も楓も同じ気持ちなんじゃないかって思ってる。もちろん勝手に。
「二人?あ、楓か。」
「そうだよ。だからさ、彰がいいならさぁ、俺も彰のお父さんに説得するの手伝うよ」
「多分だけどさ、父さんのことだから俺の病気のことで心配なんだよ。」
「まずはさ、彰はどうしたいの?」
「やっぱり俺もバスケ好きだからさマネージャーでもいいから関わりたいかな…」
「なら、答えは決まったな。もし、彰の父さんが反対したなら俺が説得してあげる。」
「俺の父さんのこと知ってんだろ?頑固なの」