それから俺たちは再び車に乗りこみ、車を走らせた。
「芽吹、あれっていつ見れるんだっけ？」
春斗さんが後ろにいる芽吹さんへそんな質問を投げかけた。
「あれって…あ、宮地嶽神社のやつ？」
「あー、そそそ」
「確か、十月か二月だった気がする」
「それは…残念だな」
さっきからなんの話しをしているのか二人以外は理解出来ていなかったので俺が代表して聞くことにした。
「その…みやじだけ…神社？で祭りでもあるんですか？」
すると、芽吹さんの方が説明をしてくれた。
なんとも、その宮地嶽神社の参道は一直線に海岸に伸びていて、十月と二月になるとその参道を夕陽が照らし、その先の海に夕陽が沈む『光の道』が有名なんだとか。
「えっと…こんな感じだよ」
芽吹さんは俺たちに携帯を向けて、ある一枚の写真を見せてきた。
「綺麗ですねー」
「これを見せたかったんだけど、それはまた今度かな。」
少しだけ残念だが、またここに来ればいい事の話だ。