俺と彰と楓は横に並んでお賽銭箱に朱里さんから貰った五百円玉を投げた。
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そう願った。
俺の願い事が終わり目を開け、横を見ると彰は下へおりて行ってしまい、楓はまだ目を閉じ願い事をしていた。
そんな目をつぶった楓の顔を俺は眺めていた。
透き通るほど綺麗な肌、長いまつ毛、サラサラな髪、綺麗な手。全てが愛おしかった。
「よし!」
楓がいきなり目を開けるからバッと視線を神社の方へ移した。
「あれ?彰は?」
「あ、向こうにいるよ」
「もしかして、待っててくれたの?」
「あ、うん。だから早く行こ?」
俺は楓を連れてまっすぐ前を進んだ。すると、他のみんなはお守りなどを選んでいた。俺たちはだいぶ長く神様にお願いをしていたみたいだ。
「楓、何お願いした?」
俺はまっすぐ彰たちいるの方へ進みながら、神社に複数人で来たら必ずと言っていいほど話題になることを話した。
「え、それ言ったら叶わないって言うじゃん。だから、言わないよ」
楓は優しい声で笑いながらそう言った。その笑顔を目に焼き付けたい程可愛かった。
「そっか…じゃあ俺も内緒にするわ」
俺な願ったお願いは必ず叶えたいお願いだった。