「俊は直接佐伯から聞けよ」
「なんで彰は良くて俺はダメなんだよ」
「俺は俺だからで、俊は俊だからだよ」
彰は訳の分からないことを言い始めた。
「わ、わかったよ。彰がそんなに嬉しそうなら、期待しとくわ」
も俺はこれ以上粘っても絶対帰るまで教えてくれないと思い、諦めた。
「そうだ、そうしろ。」
それからは芽吹さんも混ぜて色んな話をした。
芽吹さんが春斗さんと出会った頃の話とか、部屋に飾ってあった春斗さんとのツーショットの写真についてとか。
盛り上がり始めて一時間くらいがたった頃、春斗さんが車を止めた。
「着いたよ。まずはここかな」
降りた場所は神社だった。しかも、ここは太宰府天満宮と呼ばれる有名な場所。
「君達、今年受験でしょ？なら、まずはここがいいと思って」
春斗さんは太宰府天満宮にれてきた理由を説明をした。すると、彰と楓がクスッと笑った。
「どうした？」
「いや、なんでもないよ」
また訳の分からないことを考えているのだろうか。知りたかったが、あえて聞かなかった。