その部屋に入ると、随分と広いお風呂場があった。さっきまでは洋風の家だったがお風呂場は日本家屋らしいふろ場だった。
「なぁ、楓のことどう思う?」
お風呂に入るために服を脱いでいると彰が突然そんな質問を投げかけてきた。
「え?楓?えっと…」
「あ、違うぞ。別に、もう俊が楓のことどう思ってるかなんて知ってるよ。俺が聞いてんのはさっき、芽吹さんに聞きたいことあるって言ってどっか行ったじゃん?」
「そっちか…って別に楓のことは姉みたいな感覚だからな!それで…楓のことか…これに関しては俺にもわからん」
正直に話した。前みたいに彰に隠れてコソコソ何かをしている訳では無い。でも、楓が一人で何かをしようとしていることは確かだった。
「随分前に楓がさ、俺のために死にかけた時があったじゃん?」
「え?そんなことあったっけ?」
そんな話聞いたことがなかった。
「え?覚えてないのか?」
俺たちは服が脱ぎ終わるとちょうど二つあるシャワーで体を流し始めた。