「…自己中って…あんなチームプレーなのは俺のせいじゃなくね?」
「まぁ、見れば分かりますよ」
そう言い残してからどこかへ行ってしまった。
「なんだよ…自己中って」
少しだけカッとなんだったが、自分でもわかってたことを佐伯…他人に言われたから余計に腹が立った。だから俺は、頭を冷やすためにもう少しでだけ外で涼んでいくことにした。
「どうした?なんかあった?」
「…ん?なんだ、彰か」
俺が空を見なが何も考えず涼んでいると、彰が俺に家の鍵を渡しながら俺の隣に座った。
「それで、なんか…あった?」
彰は俺が少し苛立っているのを察したのか、恐る恐る聞いてきた。
「いや、佐伯に俺のプレーは自己中だって言われた。」
俺が真面目に答えると彰は笑った。バカにする感じではなく嬉しそうに。
「ごめんごめん。それは佐伯の言う通りだわ。この前の練習試合の時も思ったけど。俺がいなくなった途端にあんなプレーになってたのか。」
「………」
俺はぐうの音もでず、何も言い返さなかった。