「あー、今は深海生物のところにいる」
俺達がいる現在地を報告すると佐伯はお昼ご飯を食べることを提案してきたので食事ができる場所で待ち合わせをすることになった。
「ごめん遅くなった」
二人はフードコートの端の方で席を取っておいてくれたみたいだ。
「じゃあ、私たち何か買ってくるから待っててよ。くるみちゃん行こ?」
「はい!」
待ってくれ、それは困る。
「いや、俺と佐伯で行ってくるから楓はここで待っててよ」
咄嗟にそう言っていた。
「え、わ、わかった」
楓は大人しく俺に従ってくれたみたいだ。佐伯は佐伯でぽかんとしていた。
「じゃあ、行こうか。二人とも何食べたい?」
俺はセンスがまるでないので聞くしか無かった。
「じゃあこれで」
楓が指さしたのはしらす丼だった。
「じゃあ楓と同じので」
彰が続けてそういうので俺と佐伯はそれを買いに行った。
「先輩は何にするんですか?」
彰と楓に頼まれてたしらす丼を買うために列に並んでいると佐伯が俺の顔を覗くようにそう聞いてきた。
「あーハンバーグカレーにしようかな」
正直どれでも良かった。というか、どれも美味そうだったのでパッと目に入ったメニューを言った。