翌朝、少しだけ寝不足だが起きなければならなかった。理由は水族館に行くから。
「起きてくださいー」
軽くデジャブを感じた。一週間くらい前にこの光景を見た気がする。いや、気の所為だな。なんせ、今俺たちを起こしているのが彰ではなく佐伯だからだ。
「…起きてるよ」
目を軽く開けると佐伯が俺を起こしている姿が目に入った。
「俊先輩。置いてきますよ」
ふと隣を見ると彰の姿はなく、よく見ると佐伯はパジャマ姿ではなくなっていた。佐伯が来ていた服は従姉妹が来ていた服だった。
「…今…何時?」
目を擦り、欠伸をしながら佐伯に聞くと、佐伯は時計を指さして、
「九時です!本当に起きないと置いてきますからね!」
「まじ?」
俺が現在時刻を聞いて驚いていると彰が歯磨きをしながら部屋に入ってきた。
「まじだぞ」
一応ドッキリではないか携帯を確認するときちんと九時を回っていた。
「なんでもっと早く起こしてくれないだー!」