風呂から出ると二人はまだアルバムを見て笑っていた。
「まだ見てたのかよ」
俺が部屋に入りながらそう言うと彰が笑いながら、
「俊の可愛い写真がたくさん出てきたぞ｣
「まじでこれ俊先輩ですか？ってレベルで可愛いですよ」
佐伯がまた便乗するように、そして煽るようにそう言った。
「なんだそれ…」
すると、俺の携帯に一通のメールがきた。画面を開くと楓からだった。
『ごめん。明日行けなくなっちゃった』
とだけ書かれていた。
「……は？」
思わずそう呟いてしまった。
「どうしました？｣
俺の呟きに佐伯が反応した。
「ごめん。ちょっと…」
俺は何故か嫌な予感がしたのですぐにタンスから軽めの上着を取って、それを羽織り、携帯だけ持って家を出ようとした。
「おい、どこ行くんだ？」
俺の行動に対してそう聞いてきたので俺は軽く、「ごめん」とだけ言って部屋を出て、一階へ行くと母はリビングでテレビを見ていた。そして、俺が玄関から家を出ようとした時に母が俺に気づいて、「今からどこ行くの？」と聞いてきたのでとりあえず「楓に会いにいく」とだけ言って家を飛び出た。