日本の空間と、異世界の空間の間にカッターの刃を立ててそのまま端に動かしてみる。ちょうど真ん中だったら刃はどっちの空間に出てくるのだろうか?
すると、刃はガッと硬い物に当たって止まってしまった。どちらかの空間に出てくるはずなのに止まっている。ここはどうもイレギュラーな匂いがする……。
俺はそのまま力を入れて刃をグリグリと動かした。すると、ベリベリっという感覚と共に刃が突き抜けた。突き抜けた先は、日本でも異世界でもなく、どこか別の空間へと突き抜けている。俺は驚いた。どうやら第三の空間に繋がってしまったのだ。
俺は丁寧にカッターの刃でこじっていき、切り口を広げていく。そしてそーっと手を入れると、どこかに手は消えた。いよいよ、面白いことになってきた。
俺はさらに切り口を大きくし、身体が入るくらいまでに広げた。これで、まっすぐ鏡に入ると異世界、斜め横へ行くと別の空間に行く鏡が出来上がった。
こんな事、先輩に知れたらまずいことになるかもしれない。
自分で見つけた新たな異世界、俺は静かに興奮していた。
◇
装備を整え、俺は新たな異世界へと入ってみることにした。
のぞき込むと……、そこは赤茶色の洞窟だった。ゆっくりと身体を通し、降り立つと、何とも気持ちの悪い雰囲気がある。これはどこかで見たような……、と、思い返すと、胃カメラだ。胃カメラの映像を見た時の雰囲気に似ている。どこかの怪物の胃の中だったりしないかちょっと不安になった。
壁面を観察すると、ゴムのような弾力があり、ところどころに切れ目が入っている。切れ目を押し広げると、向こうには別の空間が広がっていた。多くが全く何もない暗闇であったが、森や空の上のような景色に繋がっている所もあった。
どうも、イレギュラーな空間の裂け目を回収するような機能を持つところのようだ。つまり、空間管理上のゴミ箱。計画にはない空間の裂け目があると、自動的にここに繋がっているようなのだ。であれば、何か有用なところに繋がっている切れ目があるかも知れない。
しばらく次々と切れ目をのぞいていったが、何一つ面白い物は見つからなかった。そもそも多くが何もない暗闇なのだ。ちょっと押してみて暗いところのほとんどが外れと考えていいようだ。
すると、刃はガッと硬い物に当たって止まってしまった。どちらかの空間に出てくるはずなのに止まっている。ここはどうもイレギュラーな匂いがする……。
俺はそのまま力を入れて刃をグリグリと動かした。すると、ベリベリっという感覚と共に刃が突き抜けた。突き抜けた先は、日本でも異世界でもなく、どこか別の空間へと突き抜けている。俺は驚いた。どうやら第三の空間に繋がってしまったのだ。
俺は丁寧にカッターの刃でこじっていき、切り口を広げていく。そしてそーっと手を入れると、どこかに手は消えた。いよいよ、面白いことになってきた。
俺はさらに切り口を大きくし、身体が入るくらいまでに広げた。これで、まっすぐ鏡に入ると異世界、斜め横へ行くと別の空間に行く鏡が出来上がった。
こんな事、先輩に知れたらまずいことになるかもしれない。
自分で見つけた新たな異世界、俺は静かに興奮していた。
◇
装備を整え、俺は新たな異世界へと入ってみることにした。
のぞき込むと……、そこは赤茶色の洞窟だった。ゆっくりと身体を通し、降り立つと、何とも気持ちの悪い雰囲気がある。これはどこかで見たような……、と、思い返すと、胃カメラだ。胃カメラの映像を見た時の雰囲気に似ている。どこかの怪物の胃の中だったりしないかちょっと不安になった。
壁面を観察すると、ゴムのような弾力があり、ところどころに切れ目が入っている。切れ目を押し広げると、向こうには別の空間が広がっていた。多くが全く何もない暗闇であったが、森や空の上のような景色に繋がっている所もあった。
どうも、イレギュラーな空間の裂け目を回収するような機能を持つところのようだ。つまり、空間管理上のゴミ箱。計画にはない空間の裂け目があると、自動的にここに繋がっているようなのだ。であれば、何か有用なところに繋がっている切れ目があるかも知れない。
しばらく次々と切れ目をのぞいていったが、何一つ面白い物は見つからなかった。そもそも多くが何もない暗闇なのだ。ちょっと押してみて暗いところのほとんどが外れと考えていいようだ。