「じゃあ一応…お願いします。この辺りで起きた、火事の事件なんですけど…」
火事の事件…違和感のある言い方だがこれで合ってる。義姉さんは誰かに殺された。わかってるのはこれだけだ。
「ありましたよ。これかどうかは分かりませんけど」
書庫から帰ってきた司書さんが新聞を一つ持ってきた。
「ちょっと見せてください!」
思わず声を荒らげてしまった。
「たまたまですけどねぇー」
司書さんはまた笑ってそう言った。
「…たまたま?」
「ええ。姉が元々ここで司書やってたのよ。今はもう別の仕事してるけどね。その時にお気に入りの俳優がでかく取り上げられてたので保存してたんですよ」
それはありがたいことだ。お姉さんに感謝だ。
「あの、これって…」
借りてもいいですか?って聞こうとしたが、その前に司書の方が先に答えてくれた。
「ええ、借りてもいいですよ。本当はダメなんだけどね……」
どうして貸してくれたのかはあえて聞かなかった。ただただお礼をした。
「ありがとうございます!」
「あと…ついでにこれもいいですか?」
僕はもうひとつ気になった事件があった。それは3年くらい前だから普通に新聞コーナーにあったので借りる前提で持っていた。
「ええ。もちろんいいわよ」
司書さんは笑ってそう言ってくれた。優しい司書さんでよかった。用が済んだところで帰ろうとした時、辺りをキョロキョロしている誰かを探しているような素振りをしている人がいた。
「つけてきたんですか?」
思わず声をかけた。ありったけの嫌味を込めて。
火事の事件…違和感のある言い方だがこれで合ってる。義姉さんは誰かに殺された。わかってるのはこれだけだ。
「ありましたよ。これかどうかは分かりませんけど」
書庫から帰ってきた司書さんが新聞を一つ持ってきた。
「ちょっと見せてください!」
思わず声を荒らげてしまった。
「たまたまですけどねぇー」
司書さんはまた笑ってそう言った。
「…たまたま?」
「ええ。姉が元々ここで司書やってたのよ。今はもう別の仕事してるけどね。その時にお気に入りの俳優がでかく取り上げられてたので保存してたんですよ」
それはありがたいことだ。お姉さんに感謝だ。
「あの、これって…」
借りてもいいですか?って聞こうとしたが、その前に司書の方が先に答えてくれた。
「ええ、借りてもいいですよ。本当はダメなんだけどね……」
どうして貸してくれたのかはあえて聞かなかった。ただただお礼をした。
「ありがとうございます!」
「あと…ついでにこれもいいですか?」
僕はもうひとつ気になった事件があった。それは3年くらい前だから普通に新聞コーナーにあったので借りる前提で持っていた。
「ええ。もちろんいいわよ」
司書さんは笑ってそう言ってくれた。優しい司書さんでよかった。用が済んだところで帰ろうとした時、辺りをキョロキョロしている誰かを探しているような素振りをしている人がいた。
「つけてきたんですか?」
思わず声をかけた。ありったけの嫌味を込めて。