「えー残念だな」
霞の残念そうな顔を見たら思わず、
「用事が終わるまで僕のいえにいてもいいよ」
そう言って家の鍵を渡した。見られてはいけないものは全て2つ目の部屋にあるので問題は無いしこいつが俺の家を荒らそうとか考えてないのはわかってる。
「え！？まじ？いいの！？」
霞は絵に書いたみたいな驚き方をしていた。
「あ、うん。すぐ終わるから先にあがってていいよ。鍵は僕が家に帰ったらかえしてくれればいいよ」
そのあとは普通に授業を受けた。そして、小泉明菜も普通に授業を受けていた。特に何事もなく放課後を迎えた。これで一安心だ。
「じゃあまた後でね」
そう言って霞は僕の家へ向かっていった。
さて、僕も本屋に向かうとするか。
そう思った時、後ろから声をかけられた。
「佐々木くん！」
振り返ると羽柴がいた。
「どうしたの？安藤さんと仲良いんだね」
「あれ？知り合い？」
だいぶクラスが離れていたので知り合いだとは思わなかった。
「彼女、顔が可愛いって学校中で有名だよ？」
そうなのか…。僕にはそういうのはよく分からない。