警察の人が僕の家から帰った瞬間に僕の携帯から電話がなった。見てみるとあの時と同じ番号だった。
「……今度は何の用だ」
電話の向こうで小泉明菜が笑った気がした。
『警察の人に何話したの?』
その質問を聞いた瞬間、鳥肌がたった。
「……なんでそれを知ってる」
『やっぱり来てたんだ!ウケるー!それより早く!何話してたの?もしかして私の事売っちゃった?』
僕は彼女の味方をするべきだろうか。
「いや、話してない。そもそも僕は疑われてない」
また小泉明菜は電話の向こうで笑っていた。
『わざわざ君を着替えさせて靴を脱がして森の出口に置いたのに疑われてないんだねー!以外に警察ってポンコツ?』
小泉明菜のその言葉に動揺が隠しきれてなかった。
「………………」
『おーい!もしもーし!もしかしてまた親指隠してる?てか、君は多分、今しゃべらない方がいいかもねー!』
いつものテンションでそう聞いてきた。そしてこいつの言う通り僕は親指を隠していた。
『喋らない方がいい?何言ってんだ?そんなことより説明しろよ』
『説明って…何を?』
あくまでしらを切るつもりらしい。