早上がりをして予約していたケーキを買って速攻で家に帰った。家に帰るのなんて久しぶりだ。あの子にも悪いことしちゃってるし今度の休みにどこかへ連れて行ってあげようかしら。そんなことを考えていると家に着いた。
「ただいまー」
「あれ?お母さん!?帰ってきたの?」
「そりゃ、娘の誕生日ですもの!」
仕事のことを唯一の忘れられる時間だ。家に帰れない時は少し電話で話してるくらいだから会うとは一週間ぶりだ。
「ありがとう!事件は解決できそう?」
席に座って久しぶりに2人でご飯を食べていると霞が心配そうにそう聞いてきた。
「ええ!もちろん!私は天才ですから!」
子供の前だから見栄を張る。実際は犯人の目星すらついていない。
「さすが!…そういえば昨日、ママが言ってた子と遊びに行ったんだー」
「私が言ってた子?」
「元から仲良かったんだけどね〜遊びに誘ったのは初めて。同じクラスの佐々木理於って子」