「無惨な姿?それは随分と可愛そうですね……」
僕がそう言うと女性刑事はイラつきを隠せていなかった。これは僕に向けてというより犯人に向けてという顔だ。
「ああ。だから一刻も早く犯人を捕まえたい」
「というか…なんで隣町であった事件なのに僕の家に来たんですか?」
思い切って聞いてみることにした。というか聞かないと不自然だ。
「この方は隣町のとある森で亡くなっていたんだが、君がその森の出口で倒れているのを彼の死亡推定時刻の日と重なっていたから犯人を目撃したんじゃないかって思ってね」
この女性警察官の目を見るに嘘はついてないように見えた。とりあえず僕が犯人だと疑われているわけではなさそうだった。実際、僕が問われるのは殺人未遂だ。そもそもなんで僕がそこで倒れていたのを知ってるのか疑問だった。