「見てー!この白バイかっこいいよね!」
「警察官じゃなくて白バイ隊員になりたいの?」
一旦小泉明菜のことやあの事件のことを忘れて楽しもうと思った。
「違うけど、かっこよくない?」
「じゃあ写真撮ってあげるから横に立ちな?」
「いいの!?」
霞から携帯を受け取ると写真を何枚か撮ってあげた。いつ見ても彼女のその笑顔は義姉さんにそっくりだった。
「ありがとう!」
喜んでもらえて良かった。本来なら僕はこんなところに来たいとは思わないからむしろこっちが感謝したいくらいだけど。別に警察官に憧れてる訳じゃないけど。そんなこと考えつつさらに奥に入ると珍しいものが並べられていた。
大正時代に初めて導入されたアメリカ製のバイクだったり、ヘリコプターだったり色々。
僕なんかがこんなところに来ていいのかと思うほど凄いものだらけだった。
「これ買おうかな!」
そう言って手に持ったのは警察官のゆるキャラ的存在のピーポくんのストラップだった。
「買ってあげようか?」
僕は霞にここに連れて来てくれたお礼も兼ねて買ってあげることにした。
「いいの!?」
霞は目を輝かせて喜んだ。