再び僕らは電車に揺れた。
あれから小泉明菜とは話してない。学校でもあの不気味な笑みを僕に向けることはなかった。僕は彼女についてまたま何も知らない。事件が公になって少し焦っているのだろうか。
「ここ!ここ!」
無意識で霞について行くこと20分程だろうか。霞が指を指した先を見ると「警察博物館」と書かれていた。
「……警察博物館?」
思わずそう呟いたら、霞が反応してくれた。
「そう!お母さんが連れてってあげるって言ってたけど全然連れてってくれなくて!」
中に入ると最近リニューアルされたみたいに綺麗だった。ちらっとポスター見るとやっぱり最近リニューアルされてたみたいだ。
パトカーがあったり白バイがあったり、まさに警察官に憧れている人間が見れば興奮すること間違いなしの場所だ。そしてその警察官に憧れている人がここにいた。