「おはよう!」
僕が徒歩で学校へ向かっていると横から話しかけてきたのは今年始めて同じクラスになってからしつこく絡んでくるこいつの名前は安藤霞。
「ああ、おはよう」
こいつと仲良くなった理由は特にないが、強いていえば僕と席が隣でこいつがしつこく話しかけてきただけ。そして、現在進行形で隣の席だ。
「あれー?どうしたの?テンション低いね〜」
当たり前だ。これでも一応昨夜、人を殺したんだ。
「そんなことないよ」
もちろんだが、暗殺の仕事をしているのを知ってる人は自分以外いない。依頼は全て電話対応だったりダイレクトメッセージだったりなので顔を見られる心配はない。
「そっか!なら良かった!」
それからはお互い終始無言で教室に向かった。
教室につき、自分の席に座る。
「今朝のニュースみた!?あれってこの近くだよね?怖ー!」
「それな!しかも犯人捕まってないでしょ?最近多いよね、この辺で事件起きるの」
僕の席の前の女子2人がそんな会話をしていた。この近くであった事件などひとつしかない。そして、犯人は僕だ。このふたりがその事実を知ったら、さぞ驚くだろうな。