彼女は続けてもう片方の耳をのこぎりでギコギコして切り終わった両耳を口の中に詰めた。
「うるさいな!」
もうターゲットの男性は生きる気力を失っていた。
「え?もう死んじゃったの?つまんなぁ!」
実は言うと彼はまだ死んでない。ただただ気絶をしているだけ。そんなことは彼女には分からない。今度は腕をノコギリでギコギコし始めた。
「やっぱり!先生の言ってたことは正しかったのね!骨はノコギリで切れる!」
僕は吐きそうになった。死体ならこれまで沢山見てきた。でも、彼女が今やってる事は犯罪という概念を遠に超えていた。
それから彼女はポケットから少し長い釘を取りだし腕や足を木に打ち付けた。
「やっと終わったー!完成!ねぇ…そんなに怯えなくても誰にもばらさないよ?」
僕は別にバラされるかもしれないから怯えてるわけではなかった。この今の状況を見て吐き気がするほど怖かった。