家に帰り変装道具を身につけ家を出た。
仕事の依頼の連絡をし終えたあとこのマンションの管理人に連絡して部屋をもうひとつ借りることが出来た。ちょうど隣部屋が空き部屋だったのでそこを借りることにした。そして、昨日のうちに仕事道具を全て移した。
歩いて駅に向かい、電車に乗った。依頼してきた女性が言ってた場所は僕が今住んでいる街の隣だった。
電車に揺られること5分。目的の街に着いた。そこから歩くこと15分程でターゲットの住んでいるマンションに着いた。とりあえず電柱の影に身を潜める。
「あいつか……」
観察すること30分して写真でみたまんまの髭の生えた男性がそのマンションから出てきた。どこかへ行くみたいだ。僕はバレないように後を追う。
「靴は……白のNIKEか。」
なぜ靴を確認したかと言うと殺した時の足跡をひとつにするためだ。ターゲットと同じ靴を履けば帰り道に同じ足跡をそのまま踏めばターゲットが自殺したみたいになる。この前もこの方法で自殺に見せかけた。だから安心してこの仕事ができると言っても過言ではない。自殺と断定してくれれば犯人探しは無くなる。
とりあえず同じ靴を履いてきた時に決行することは決まった。
それからも僕はターゲットを追跡したが特に有益な情報はつかめなかった。