「本当に偶然だね…」
隣にいる霞が僕にそう囁いた。
「そうだね…」
僕もそう返事をした。
あれから小泉明菜とは1度も会ってない。
いつしかあいつは僕に『私と同じ匂いがする』と言った。それはあながち間違いではない。あいつと僕は多分同じ匂いがしている。でも、僕はひとりじゃない。
守ってくれる人。助けてくれる人。守るべき人。助けるべき人。僕にはそれがいる。お前もいつか更生してそういう人を見つけて欲しいと思った。
「じゃあ、行こっか」
霞と手を繋ぎ、同じ時を生きようと思う。


『赤ちゃんでアート……作ったこと無かったな。あははははははははははははは。楽しみだなぁ〜』