あの出来事と言うから何かと思ったら僕あんまり何もしてないじゃないか。
「そっか……素っ気なくてごめん。その時はさぁ復讐のことしか頭になかったから……あんまり覚えてない。でも3年になって席が隣になってからは覚えてる。霞の笑顔が義姉さんに似てて、なんかほっとけなくて…」
言い訳になるかもしれないが、僕が思ってたことをそのまま言った。義姉さんに似てるからという理由で好きになったと思われないだろうか…。
「そっか……。それって私の事、好きってこと?」
分からないと言いたかったが認めざるを得なかった。
「………うん。」
今、自分はどんな顔をしているだろうか。
そんなこと知る由もないが顔がとにかく熱かった。
これは夏だから熱いって訳では無いことだけはわかった。