「いや、こちらこそすまない。勝手なことして…」
そう言いかけた時に彼が口を挟んだ。
「これからどうします?」
これから…彼の事件に終止符を打ってあげたいが、夫の無念も晴らしたい。同時進行と言いたいところだが……。
「そうだな……まずは」
そう言いかけたところでまた彼が口を挟んだ。
「じゃあとりあえず安藤さんの夫…安藤敦也さんの方を解決していきますか」
そう言った。確かに私の方は犯人はもうわかっている…と言っても彼の憶測の話だけど。それに、私は証拠がない限り信じる気はない。でも今はそれしか出来ない。今は彼の言うことに従った方がいい気がした。
話をしたら彼に━━を引き続き監視するように言われたので素直に従うことにした。
それから頂いたお茶を胃へ流し込み、彼の部屋を後にした。
「ただいまー!本当にごめんね!」
家に帰ると再び霞が玄関まで迎えに来てくれた。
「もう!ご飯冷めちゃうよ?」