「あれから━━とはなにかありましたか?」
そう聞くと安藤さんは首を横に振った。さすがに1日2日では何も起きないか……。もう少し様子を見て、ぼろを出すことは限りなく少ないかもしれないが見張っててもらおう。
「さすがに見つかりませんよね……。とりあえず引き続き監視の方お願いします。」
端的にそう言った。
「わかったわ。ついでに君の方のことももっと調べておくわ」
確かに、わかったことは多かったとはいえ、清隆という男に会うという目的は変わってない。もしかしたら小泉明菜と一緒に暮らしている可能もある。そして、邪魔になったから育ててくれた人を殺した。僕はそう考えていた。
「じゃあ私は署の方に戻るわ」
そう言って残っていたお茶を全て胃へ流し込み立ち上り、玄関に向かった。
「君も…なにか分かったらいつでも連絡していいからね。」
「はい。何かあれば連絡します」
それだけ言うと安藤さんは僕の家を後にした。