でも、この事件が小泉明菜の犯行で起こってたとすると僕も関係者だ。とりあえず電話を切って学校に向かった。
学校につくと、いつもなら「おはよぉ!」と元気に挨拶してくる霞がなんにも僕に声をかけてこなかった。
「霞、おはよう。なんかあった?」
元々嫌がっていたにも関わらずいつの間にか僕は霞といるのが当たり前になっていた。
「ううん。なんでもない…」
あまり人に興味がない僕でも分かる。なんかあった顔だ。
「嘘つけ。なんかあったろ?」
すると今度は少し声を張り上げて、
「なんでもないってば!」
そう言った。周りの連中が何やら話している。
「あれだろ?佐々木が無理やり佐藤を家に連れ込んだって」
「ばか!声でけーよ」
なるほど…。僕が無理やり霞を家に連れ込んだみたいな変な噂が流れて、僕の変な噂を流されるのを知って霞が気を遣っているというわけか…。
「おい。言いたいことあるならはっきり言えよ」
はっきり言う。その時の僕は気が気ではなかった。小泉明菜への怒りとサイトにログインできないこととか義姉さんを殺した犯人が一向に特定できない怒りとか諸々あって思わず感情をあらわにしてしまった。