それに関してだが、僕の中では100%そいつが犯人なのはわかっているんだが、証拠がないから。いや、あるんだがこれを使えば僕も捕まることになり自殺行為となる。だからここはあえて、
「すみませんが、まだ50%なんですよね」
安藤さんを焦らすためにそう言った。でもそんなことは意味なかった。
「それでも構わないわ。その疑いのある人を教えてくれない?」
いや、わかってたことだ。自分の愛する人が殺されてるんだ。形は違えど僕と同じように…。
「先に言っておきますがこれはあくまで僕の憶測でしかないです。言いますけど驚かないでくださいね」
犯人を言うにあたって忠告を言う必要があった。
「━━━━━です」
安藤さんの目が大丈夫と言っていたのでそのまま伝えた。すると彼女は僕の予想以上に目を丸くして驚いていた。
「え?ちょっと待って!ありえない!」
全力で否定された。無理もない。だが、これが事実だ。証拠はもちろんある。だが安藤さんには教えられない。