学校に行き普通に席に着く。
小泉明菜はホームルーム開始のチャイムがなっても学校に来なかった。
「今日小泉明菜は休みらしいからノートとか見せてやれよー」
担任の先生がそう言った。ココ最近休み気味…なにかあったのだろうか。別にあいつのことを心配している訳では無い。あいつの周りの人間を心配しているのだ。
「ねねね、今日も行ってもいい？」
いつも通り授業を受けていると霞が僕に小声で話しかけてきた。
「ごめん…ちょっと今日は用事がある」
それしか言えなかった。霞の母親と面会があるなんてさすがに言えない。
「そっか…」
悲しい顔すらも義姉さんにそっくりだった。
その顔を見ていると義姉さんと送っていた平穏な生活を思い出すから霞の顔はずっと前から直視出来なかった。でもそれに救われたこともあるにはある。復讐をやめようと考えた時ももちろんあった。でも、霞の笑った顔や悲しい顔を見ていると僕の中から復讐心が余計に芽生えた。だから霞と仲良くしていると言うのは少しはある。あとは霞の方が僕にしつこくしてくるから仕方がなくだ。