チラッとコンセントの方を見たがやっぱり盗聴器は外されてた。でも、そんなことはもうどうでもよかった。
「早速、本題なんだけど…その私の夫を殺したっていう人は誰なの?」
今度は真面目な表情になり、私の向かい側に腰を下ろした。
「すみませんが、まだ50%なんですよね」
そう言った。おそらくその人が犯人だという明確な証拠がないのだろう。
「それでも構わないわ。その疑いのある人を教えてくれない?」
頂いたお茶を1口飲んでからそう聞いた。
「先に言っておきますがこれはあくまで僕の憶測でしかないです。言いますけど驚かないでくださいね」
そう忠告されたがあの事件のこと以上で驚いたことなんてない。
「━━━━━です」
「え?は?ちょっと待って!どういうこと?」
理於くんから出た名前を私は信じたくなかった。それゆえ、全力で否定した。
「だって……」
「最後まで聞いてください」
動揺している私を見て理於くんは私を落ち着かせるためにそう言った。