「あ」
随分と長居をしてしまったが、家に霞がいるんだった。僕は急いで家に帰った。
「もう!遅いー!」
霞は僕ねベッドでごろごろしながらこの前の続きの漫画を読んでいた。
「ごめんごめん。ちょっと用事が長引いちゃって」
そう言うと霞は僕に鍵を手渡してきた。周りをちょっと見たが何もいじってないみたいだ。
それよりもずっと気になったことを直接聞いてみることにした。
「あのさぁ、霞のお母さんってどんなお母さん?」
僕のことを疑っている女性刑事が霞のお母さんだと確信つけるためだ。
「え?お母さん?黒髪ロングで身長はちょうど理於くらいで……後は仕事熱心?」
やっぱりあの刑事は霞の母親だ。
「そっか…」
「そういえば!聞いてよ!」
そう言って霞はベッドから起き上がり、図書館から借りた新聞を読もうとしている僕の手を止めた。
「……どうしたの?」
「理於…なんか…した?」
泣きそうになりながらそう聞いてきた。
「え?…なんかって何?」
僕の心臓がものすごい音を立てていた。