三人は葉月に案内されるがままに、道を歩いた。僕は後ろをついて行った。
葉月が僕らを連れて、たどり着いた場所は僕も始めてきた場所で、昼なのに暗い場所だ。なぜなら、三面は高い高層ビルに囲まれ、日光を完全に遮ってしまった。ちょうど「凹」字の窪んだところに、五人はついたのだ。
「そこの兄ちゃん、彼女の連れ見たいけど、俺らは女には優しいけど、男には厳しいぜ。覚悟はしといてね」
ちんぴら一号の言葉のどこが可笑しいのか分らないけど、あいつら三人は一斉にわらいだした。
ちんぴら三人がまだ笑っている最中に、葉月はためらず息を吸った。
すると、三人のちんぴらの身体から黒魂が出てきた。一号の黒魂の頭には角が二つあって、二号と三号の黒魂の頭には角が一つずつあった。 黒魂を抜き取られたチンピラは地面に倒れて動けなくなった。三つの黒魂は足元に倒れたチンピラを見て、足で蹴っ飛ばした。
「近寄らないで」
僕に向けて話しかけた葉月の声には厳しさが含まれた。葉月がどんなに強いからといって、黒魂みっつを相手にしながら僕を守るのは少々きついだろう。
僕は後ずさりして、少し離れた所に立った。
「男の事は心配しなくていいよ、お姉さん。俺らの相手はあなただから。でも、あなたが厭きてしまったら、その後は俺らの自由だけど」
黒魂一号は気味悪い声で話した。
「ここの極陰地の闇エネルギーはそんなに多くないから、速く女を解決しましょう」
二号が一号を催促した。
「そうですよ。早くやりましょう」
三号も促した。
「俺もわかっている。この極陰地の闇エネルギーは少なくといえ、俺ら三人で女一人相手じゃ、ちょろいもんだ」
「そうです。そのとおりです」
二号はぺこぺこと頭を下げながら言った。
「来ないなら、私から攻撃する」
「お姉さん、そんなに焦らないで。今から俺ら三人がそっちへ行くから」
一号の言葉が終ると同時に、三つの黒魂は葉月を囲むように離れた場所に現れた。みっつの黒魂は自分の口の中から紫色の球を取り出し地面に置いた。一号だけもう一つの球を取り出し空に向けて投げた。空に投げられた球は葉月の頭上に止まった。すると、球から紫色の光線が放たれ、相互を結んだ。ちょうどピラミットの形になって、葉月はそのピラミットの真中に立っている。
ビラミットが出来上がって、黒魂は全員中に入った。
「俺らもお姉さんに感謝しなければいけないね。こんな極陰地につれてきてもらって。お陰で、俺らの力は普段の二、三倍は強くなったよ」
「早く片付けないと」
一号が何かをぺらぺらしゃべろうとするのを、二号が横から割り込んた。
「おれもわかってるよ。本当にせっかちだから。何事にも順序があるよ。それをしっかり守らないと」
「時間がそんなにありません。このピラミットもいつ崩れるかは分りませんので」
今度は三号が口を挟んだ。
一号は不機嫌な顔で二号と三号を見てから、「お前らは本当にうるさいね。……じゃ、始めようか」と言った。
黒魂があんなくだらないやり取りをしている時、葉月は自分を包んだピラミットの一つの面に近寄って、そっと手を差し出した。すると、いきなりその面のを成す三つの球から紫色の稲妻が現れ、葉月の手を刺した。葉月はとっさに手を引っ込めた。
「見たのとおり、お姉さん。もうこの中から逃げられないよ。大人しくするなら、俺らも優しくしてあげる。じゃないと痛い目にあうよ」
一号の話には耳も貸さず、葉月は自分の髪の毛を抜いて投げた。髪の毛は四つの球に目当てに飛んで、突き刺した。
葉月のやっている事を見た二号は焦ってしまったようだ。
「大変です。あいつ、このピラミットを壊す気です。もうこれ以上待てません」
「それじゃ」
話が終ると、一号は葉月に向かって飛び込んできて、腹にけりをいれた。葉月は避けようとしたが、一号の速さには勝てず、蹴っ飛ばされ、ピラミットの面にぶつかり紫色の稲妻を食らって地面に落ちた。
黒魂の力は強い。侮れない。
「痛い?優しくしたつもりだけど」
葉月は一号の挑発にかまわず、立ち上ろうとする間に、二号と三号が傍に走っていった。黒魂二つが自分の傍に来たのをみた葉月は、すぐ自分の髪を毟って投げ出した。すると、髪は矢の形になって、二号の身体を貫いた。
二号はすさまじい悲鳴を上げ、事切れたらしくすぐ倒れた。すると、二号が作った球はぼやけ始めた。
三号は二号が倒れたのをみて、激しく吠えてから葉月の後ろで両手を掴んだ。
「くそ!!お前を絶対許せない」
一号は乱れたりもせず、倒れている二号の傍まで行ってしゃがみ、二号を吸い込んだ。すると、一号の頭に角が一つ増えた。
「仇は絶対うってやる」一号は葉月に振り返って話しを続けた。
「お姉さん、手加減してやろうと思ったが、そうは行かないみたいね。一秒でも消えてもらすよ」
一号はゆっくりと葉月に近寄っていった。
葉月は危険を感んじたらしく、三号から抜け出そうともがき始めた。でも、三号はそんなに易く手を離すわけがなかった。
この時、二号の身体を貫いた髪が三号に向かって飛んでいった。
飛んでくる髪を見た三号はすばやく避けて、手で払った。はじかれた髪はまた三号に向かって飛んで行ったけど、一号の手から放たれた紫色の稲妻によって焼かれてしまった。
三号の手から逃れた葉月が有利な場所に行こうとしたが、三号はすぐ攻撃を仕掛けた。
「よけるんじゃねぇよ!!」
三号はそう叫びながら攻撃を続けた。
三号の攻撃を避けた葉月は急に止まった。いつの間にか、一号が後ろに廻っていたからだ。
後ろにいる一号に気を取られた葉月は、正面からかかってくる三号の拳をまともに食らってしまった。はじかれた葉月はまたピラミットの一面にぶつかり、稲妻に攻撃をまともに食らって倒れた。
葉月は苦しく立ち上がり髪を毟って投げた。矢の形になった髪は一号と三号に飛んでいった。
一号は稲妻で髪を消滅したけど、三号はそう幸運ではなかった。手で払ったけど、何本は身体を貫いた。三号は素手で抜こうとしたが、出来なかった。
一号はすぐ三号の傍に駆け寄って、身体に突き刺さった髪を抜いてあげた。
黒魂二つが髪を抜くのに夢中でいる時、葉月はまた自分の髪を毟って投げ出した。ちょうどこの時、三号の身体に刺さった髪も全部抜かれ、一号の稲妻によって焼かれてしまった。
葉月が僕らを連れて、たどり着いた場所は僕も始めてきた場所で、昼なのに暗い場所だ。なぜなら、三面は高い高層ビルに囲まれ、日光を完全に遮ってしまった。ちょうど「凹」字の窪んだところに、五人はついたのだ。
「そこの兄ちゃん、彼女の連れ見たいけど、俺らは女には優しいけど、男には厳しいぜ。覚悟はしといてね」
ちんぴら一号の言葉のどこが可笑しいのか分らないけど、あいつら三人は一斉にわらいだした。
ちんぴら三人がまだ笑っている最中に、葉月はためらず息を吸った。
すると、三人のちんぴらの身体から黒魂が出てきた。一号の黒魂の頭には角が二つあって、二号と三号の黒魂の頭には角が一つずつあった。 黒魂を抜き取られたチンピラは地面に倒れて動けなくなった。三つの黒魂は足元に倒れたチンピラを見て、足で蹴っ飛ばした。
「近寄らないで」
僕に向けて話しかけた葉月の声には厳しさが含まれた。葉月がどんなに強いからといって、黒魂みっつを相手にしながら僕を守るのは少々きついだろう。
僕は後ずさりして、少し離れた所に立った。
「男の事は心配しなくていいよ、お姉さん。俺らの相手はあなただから。でも、あなたが厭きてしまったら、その後は俺らの自由だけど」
黒魂一号は気味悪い声で話した。
「ここの極陰地の闇エネルギーはそんなに多くないから、速く女を解決しましょう」
二号が一号を催促した。
「そうですよ。早くやりましょう」
三号も促した。
「俺もわかっている。この極陰地の闇エネルギーは少なくといえ、俺ら三人で女一人相手じゃ、ちょろいもんだ」
「そうです。そのとおりです」
二号はぺこぺこと頭を下げながら言った。
「来ないなら、私から攻撃する」
「お姉さん、そんなに焦らないで。今から俺ら三人がそっちへ行くから」
一号の言葉が終ると同時に、三つの黒魂は葉月を囲むように離れた場所に現れた。みっつの黒魂は自分の口の中から紫色の球を取り出し地面に置いた。一号だけもう一つの球を取り出し空に向けて投げた。空に投げられた球は葉月の頭上に止まった。すると、球から紫色の光線が放たれ、相互を結んだ。ちょうどピラミットの形になって、葉月はそのピラミットの真中に立っている。
ビラミットが出来上がって、黒魂は全員中に入った。
「俺らもお姉さんに感謝しなければいけないね。こんな極陰地につれてきてもらって。お陰で、俺らの力は普段の二、三倍は強くなったよ」
「早く片付けないと」
一号が何かをぺらぺらしゃべろうとするのを、二号が横から割り込んた。
「おれもわかってるよ。本当にせっかちだから。何事にも順序があるよ。それをしっかり守らないと」
「時間がそんなにありません。このピラミットもいつ崩れるかは分りませんので」
今度は三号が口を挟んだ。
一号は不機嫌な顔で二号と三号を見てから、「お前らは本当にうるさいね。……じゃ、始めようか」と言った。
黒魂があんなくだらないやり取りをしている時、葉月は自分を包んだピラミットの一つの面に近寄って、そっと手を差し出した。すると、いきなりその面のを成す三つの球から紫色の稲妻が現れ、葉月の手を刺した。葉月はとっさに手を引っ込めた。
「見たのとおり、お姉さん。もうこの中から逃げられないよ。大人しくするなら、俺らも優しくしてあげる。じゃないと痛い目にあうよ」
一号の話には耳も貸さず、葉月は自分の髪の毛を抜いて投げた。髪の毛は四つの球に目当てに飛んで、突き刺した。
葉月のやっている事を見た二号は焦ってしまったようだ。
「大変です。あいつ、このピラミットを壊す気です。もうこれ以上待てません」
「それじゃ」
話が終ると、一号は葉月に向かって飛び込んできて、腹にけりをいれた。葉月は避けようとしたが、一号の速さには勝てず、蹴っ飛ばされ、ピラミットの面にぶつかり紫色の稲妻を食らって地面に落ちた。
黒魂の力は強い。侮れない。
「痛い?優しくしたつもりだけど」
葉月は一号の挑発にかまわず、立ち上ろうとする間に、二号と三号が傍に走っていった。黒魂二つが自分の傍に来たのをみた葉月は、すぐ自分の髪を毟って投げ出した。すると、髪は矢の形になって、二号の身体を貫いた。
二号はすさまじい悲鳴を上げ、事切れたらしくすぐ倒れた。すると、二号が作った球はぼやけ始めた。
三号は二号が倒れたのをみて、激しく吠えてから葉月の後ろで両手を掴んだ。
「くそ!!お前を絶対許せない」
一号は乱れたりもせず、倒れている二号の傍まで行ってしゃがみ、二号を吸い込んだ。すると、一号の頭に角が一つ増えた。
「仇は絶対うってやる」一号は葉月に振り返って話しを続けた。
「お姉さん、手加減してやろうと思ったが、そうは行かないみたいね。一秒でも消えてもらすよ」
一号はゆっくりと葉月に近寄っていった。
葉月は危険を感んじたらしく、三号から抜け出そうともがき始めた。でも、三号はそんなに易く手を離すわけがなかった。
この時、二号の身体を貫いた髪が三号に向かって飛んでいった。
飛んでくる髪を見た三号はすばやく避けて、手で払った。はじかれた髪はまた三号に向かって飛んで行ったけど、一号の手から放たれた紫色の稲妻によって焼かれてしまった。
三号の手から逃れた葉月が有利な場所に行こうとしたが、三号はすぐ攻撃を仕掛けた。
「よけるんじゃねぇよ!!」
三号はそう叫びながら攻撃を続けた。
三号の攻撃を避けた葉月は急に止まった。いつの間にか、一号が後ろに廻っていたからだ。
後ろにいる一号に気を取られた葉月は、正面からかかってくる三号の拳をまともに食らってしまった。はじかれた葉月はまたピラミットの一面にぶつかり、稲妻に攻撃をまともに食らって倒れた。
葉月は苦しく立ち上がり髪を毟って投げた。矢の形になった髪は一号と三号に飛んでいった。
一号は稲妻で髪を消滅したけど、三号はそう幸運ではなかった。手で払ったけど、何本は身体を貫いた。三号は素手で抜こうとしたが、出来なかった。
一号はすぐ三号の傍に駆け寄って、身体に突き刺さった髪を抜いてあげた。
黒魂二つが髪を抜くのに夢中でいる時、葉月はまた自分の髪を毟って投げ出した。ちょうどこの時、三号の身体に刺さった髪も全部抜かれ、一号の稲妻によって焼かれてしまった。