シューン!
俺が剣を振ると、剣が空を切る音がする。
この最新のコントローラーは、剣の角度やスピード、力の入り具合まで検知してくれる優れものだ。まるで、本当に戦っているような臨場感を味わえる。
「あ、黒崎。前、すごいやついるぞ」
町田に言われて気づいた。敵のすぐ後ろに、大きな武士のような男が立っていた。彼は黒い兜を被り鎧を身にまとっている。
「黒崎、いけいけ〜!」
本堂が茶々を入れる。
カシャン。
刃と刃がぶつかり合う。すぐに剣を突き放し、また三振り四振り、剣を合わせる。相手の癖がわかった。相手は刃が重なり合って引くとき、元の体勢に戻るまで時間がかかってしまう。
再び刃が重なり合う。
「ここだ」
俺はさっと剣を引いて、すぐさま右の脇腹に剣を振った。
うっ……。ダメージを受けて相手がよろけるが、倒すことはできない。やはり鎧が固いようだ。ストレートに振り抜くだけではダメなのか。
相手が体勢を立て直せていない。今がチャンスだ。
ぐっと右足に体重を乗せて力をためこむ。
「おらぁぁぁぁあ!」
力を解放して前に置いた左足に乗せていくとともに、剣をまずはまっすぐ相手の脇腹に入れる。
でも、これじゃ足りない。鎧のなかの本体にダメージを与えなければ。
俺はそのまま、剣を擦りあげるように振り上げた。
シャリーーン!
綺麗に音を立てて、相手の姿が消えていく。
「よし!」
「黒崎、お前やっぱりかっこいいよ」
町田が目をうるうるとさせていた。
「とりあえず、今日はこの辺にしておこうかな」
「黒崎、お前ちょっと……」
本堂が気難しそうに眉をひそめている。
「え? どうしたんだ、そんな顔して」
「いや、なにか……」
本堂が言いかけたと同時に、ピコーン! と音がした。
「特別クエストだ!」
強い敵に勝ったとき、たまに出現するクエストだった。クリアすると特別な装備が手に入る。俺は再びコントロールを握りしめた。
俺が剣を振ると、剣が空を切る音がする。
この最新のコントローラーは、剣の角度やスピード、力の入り具合まで検知してくれる優れものだ。まるで、本当に戦っているような臨場感を味わえる。
「あ、黒崎。前、すごいやついるぞ」
町田に言われて気づいた。敵のすぐ後ろに、大きな武士のような男が立っていた。彼は黒い兜を被り鎧を身にまとっている。
「黒崎、いけいけ〜!」
本堂が茶々を入れる。
カシャン。
刃と刃がぶつかり合う。すぐに剣を突き放し、また三振り四振り、剣を合わせる。相手の癖がわかった。相手は刃が重なり合って引くとき、元の体勢に戻るまで時間がかかってしまう。
再び刃が重なり合う。
「ここだ」
俺はさっと剣を引いて、すぐさま右の脇腹に剣を振った。
うっ……。ダメージを受けて相手がよろけるが、倒すことはできない。やはり鎧が固いようだ。ストレートに振り抜くだけではダメなのか。
相手が体勢を立て直せていない。今がチャンスだ。
ぐっと右足に体重を乗せて力をためこむ。
「おらぁぁぁぁあ!」
力を解放して前に置いた左足に乗せていくとともに、剣をまずはまっすぐ相手の脇腹に入れる。
でも、これじゃ足りない。鎧のなかの本体にダメージを与えなければ。
俺はそのまま、剣を擦りあげるように振り上げた。
シャリーーン!
綺麗に音を立てて、相手の姿が消えていく。
「よし!」
「黒崎、お前やっぱりかっこいいよ」
町田が目をうるうるとさせていた。
「とりあえず、今日はこの辺にしておこうかな」
「黒崎、お前ちょっと……」
本堂が気難しそうに眉をひそめている。
「え? どうしたんだ、そんな顔して」
「いや、なにか……」
本堂が言いかけたと同時に、ピコーン! と音がした。
「特別クエストだ!」
強い敵に勝ったとき、たまに出現するクエストだった。クリアすると特別な装備が手に入る。俺は再びコントロールを握りしめた。