不快な笑い声があたしの体を貫く。


「そして最後には『あなたは絶対様です』と言って、相手の胸にナイフを突き立ってるの!」


咲は叫ぶように言ってあたしの胸を叩いた。


その衝撃で激しく咳き込む。


咲はそれを見て笑う。


笑う。


笑う。


笑う。


気が狂ってしまいそうになる笑い声にあたしは左右に激しく首を振った。


嘘だ。


そんなことを信じてやっているなんて嘘に決まってる。


絶対様なんているわけがないじゃないか!!


その時、咲が準備していた袋の中に光るものを見つけてしまった。


ナイフだ……。


ゾクリと背筋が寒くなった。


本気だ。


咲は本気で絶対様を作り出するもりなんだ。