これは今までと違うとすぐに感じた。


今までの咲たちはここまでのことはしなかった。


美緒を拘束して木片で殴るなんて!!


美緒はさっきから小さなうめき声を上げている。


痛みが強すぎると咄嗟の悲鳴は出ないようだ。


「なんで、なんでこんなことするの!?」


「言ったでしょ。儀式だって」


咲はそう言うと、真里菜と役割を交代した。


今度は咲があたしを踏みつける番だ。


咲は真里菜ほど優しくはない。


思いっきりわき腹にめり込んできた足に、吐き気がこみ上げてきた。


苦いものを口の中に感じながら、あたしは真里菜の行動を見つめた。


真里菜は袋の中からニッパーを取り出すと、美緒の靴と靴下を脱がしたのだ。


「やめて……」


自分の声がかすれて、ほとんど言葉にならなかった。