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まさか、2度も咲にふりかかる不幸を目撃するとは思っていなかった。
咲が救急車で運ばれた後、ろくに授業にもならないまま放課後になっていた。
真里菜と光が今日も元気がなかったが、咲のことがあって更に落ち込んでいる様子だ。
2人はあたしに声をかけることもなく、放課後になるとすぐに教室を出て行ってしまった。
あたしはといえば、今日も沢山のクラスメートたちから声をかけられていた。
一緒に帰ろうとか、遊びに行こうとか。
これも絶対様の力であることはわかっていたけれど、その分クラス内での咲きの立場はどんどん下がってきているようだった。
「ごめん、今日は予定があるの」
クラスメートにそう断って教室を出る。
もしかしたら今日も美緒が家に来ているかもしれないのだ。
その思いがあり、足早に家へと急ぐ。
「あらナナ。買い物してほしくてメッセージを送ったのに」
玄関を入ったところで母親に言われてあたしは動きを止めた。
放課後になってから1度もスマホを確認していなかったことを思い出す。
スカートから取り出して確認してみると、確かに母親からの買い物リストが送られてきていた。
「ごめん、見てなかった」
「まぁいいわよ。後で行くから」
「あたしが行くから大丈夫だよ」
まさか、2度も咲にふりかかる不幸を目撃するとは思っていなかった。
咲が救急車で運ばれた後、ろくに授業にもならないまま放課後になっていた。
真里菜と光が今日も元気がなかったが、咲のことがあって更に落ち込んでいる様子だ。
2人はあたしに声をかけることもなく、放課後になるとすぐに教室を出て行ってしまった。
あたしはといえば、今日も沢山のクラスメートたちから声をかけられていた。
一緒に帰ろうとか、遊びに行こうとか。
これも絶対様の力であることはわかっていたけれど、その分クラス内での咲きの立場はどんどん下がってきているようだった。
「ごめん、今日は予定があるの」
クラスメートにそう断って教室を出る。
もしかしたら今日も美緒が家に来ているかもしれないのだ。
その思いがあり、足早に家へと急ぐ。
「あらナナ。買い物してほしくてメッセージを送ったのに」
玄関を入ったところで母親に言われてあたしは動きを止めた。
放課後になってから1度もスマホを確認していなかったことを思い出す。
スカートから取り出して確認してみると、確かに母親からの買い物リストが送られてきていた。
「ごめん、見てなかった」
「まぁいいわよ。後で行くから」
「あたしが行くから大丈夫だよ」