朔夜さんは何かを決めたように、私を見て、

「…あのさ、俺、友梨亜のことが好きなの。この機会逃したらもう言えない気がしてさ…」と言うと、短冊を見せてくれた。

私の短冊とおんなじ内容だったので、スゴく驚いた。

「ほんとですか?嬉しいです!実は私も同じ事を願ってました」と私は短冊を見せた。

驚いた顔をする朔夜さん。

「…じゃぁ、俺の彼女なってくれる?」と言われて、私はよろしくお願いいたしますと頭を下げた。

悠斗が言ってたいた意味を理解した気がした。

私たちは正式に恋人となった。

短冊が繋いでくれた奇跡に感謝して、私は朔夜さんの短冊を貰うことにした。

貰った短冊は額に入れて、大事に飾ると私が言うと、

「じゃあさ、2つ並べて額に入れない?俺らが結婚して、2人で住む家のリビングにそれは飾ろう」って朔夜さんは言った。

結婚?!

私はまだそこまで考えていなかったのだけど、朔夜さんの楽しそうな顔を見たら、頷くしか出来なかった。

朔夜さんは本気でそんな風に考えてくれてることが嬉しかった。

私たちは七夕の笹の前でキスをした。

そして、手を繋いで歩いた。

夜風に辺りながら、夜空を見上げる。

満天の星空と天の川が私たちを優しく包んでくれた気がした。

次の日、学校に行くと、悠斗がキラキラした目で昨日はどうだった?と聞いてきた。

上手くいったよ、ありがとうと私が笑うと、そう、良かったと私の肩をポンポンとした。

この日の帰り、朔夜さんは迎えに来てくれていた。

と言うより、恋人になった日から私は大好きな年上彼氏に激甘に愛され、毎日幸せに過ごしている。

1年後、私は無事高校を卒業して社会人になった。

変わらず愛してくれる朔夜さんのお陰で幸せな毎日を過ごせていた。

二人で迎えた七夕に、私はあの笹の前でプロポーズされ、よろしくお願いいたしますと頭を下げた。

それから私たちは改めて夫婦となり、リビングにはちゃんと額に入れて2人の短冊を飾った。

数年後には子宝にも恵まれて、家族で幸せに暮らしている。



END