「えっと……そういえばまだ君の名前を聞いてないや。あたしはエルサって言うの。君は?」
「僕はロルフと言います」
「とっても若そうに見えるけど?」
「今年で一六かな。近くの街で冒険者をしてます」
「ロルフ君って言うのね。ちなみにあたしの方がお姉さん。年齢はナイショにしとくけどまだ若いつもりよ」
笑顔で話すエルサさんの表情に、自分が急速に魅入られていくのを感じた。
エルサさんか……。
綺麗でハキハキと喋る年上のできるお姉さんって感じだな……。
こういう人とお付き合いできたら、人生楽しいだろうけど……。
やっぱ、もう結婚とかしてるよね。
目の前の綺麗なエルサさんと家庭を持った妄想をしてしまい、自らの境遇を思い出したことで気分が一気に落ち込んだ。
「改めてお礼を言わせて。ゴブリンからあたしを助けてくれて本当にありがとう! ロルフ君」
エルサさんは再び深く頭を下げた。
そんな彼女の頭を上げさせようとした時、触れるなと言われていた手に触れてしまっていた。
「「あっ!?」」
僕は馬鹿か……触るなって言われてたのに。
破壊されちゃうんだろうか……。
もっと、エルサさんとお話ししたかったな……。
エルサさんの手に触れた途端、淡い光を宿していた剣の廃品から強い光が吐き出され周囲を包み込んでいた。
─────────────────
>スキル発動条件が整いました。
>再生スキルを発動しますか?
─────────────────
視界の端に文字が浮かび上がり、頭の中に聞いたことのない声が響く。
それは今まで一度も聞いたことがない、スキル発動を告げる神の声だと思った。
「あ、はい」
思わず、そう答えてしまう。
すると、視界の端にあった文字が変化した。
―――――――――――
再生スキル
LV:1
経験値:0/12
対象物:☆鉄の剣(廃品)
>鉄の剣(普通):90%
>鉄の剣(中品質):70%
>鉄の剣(高品質):50%
>鉄の剣(最高品質):20%
>鉄の剣(伝説品質):10%
―――――――――――
「なんだ……これ?」
浮かび上がった鉄の剣(伝説品質)の文字に目が行ってしまう。
>鉄の剣(伝説品質)に再構成しますか?
「え? あ、はい」
声に誘われるがまま、了承の返事をしてしまった。
そんな独り言を話す僕を見たエルサさんが、不思議そうな顔をしているのが見えた。
そう言えば、僕、どうもなってないよね?
エルサさんの破壊スキルが発動してないのか?
そう思った途端、再び周囲を圧する眩しい光がエルサさんの手から発せられた。
「あ、あの、ロルフ君!? 何か光って――! どうなっているの!?」
「ご、ごめん、僕も何でこうなったか分かんない!!」
光は先ほどよりも更に強まり、目を開けているのが困難になった。
やがて眩しい光がおさまると、自分の手にズシリと重くサビ一つない輝きを放つ剣があった。
え? ええ!? これって僕のスキルの力なの?
いやいや、剣はエルサさんのスキルでバラバラに壊れていたはず……。
でも、これって新品だよな……。
>鉄の剣(伝説品質)の再構成に成功しました。
>鉄の剣(伝説品質)
攻撃力:+100
資産価値:三〇〇万ガルド
手にしていた剣に文字が浮かび上がった。
これって神官の人に見せてもらった『鑑定』スキルの結果表示画面……。
まさか……僕のスキルって物を創り出すだけじゃなくて、鑑定もしちゃうやつか。
それにしても攻撃力が+100とか、資産価値が三〇〇万ガルドとかトンデモない武器だ……。
手にしている武器の凄さに思わず震えが走っていく。
「これって……」
「剣だよね…………?」
エルサさんも何が起きたのか理解できなかったようで、僕の手にある物を見て、目をパチクリさせていた。
鑑定の結果が示す通り、刃身の輝きから見て、きっととんでもなく高品質であることは間違いない。
これを本当に僕のスキルが創り出したのだろうか……。
もう一度、確かめてみたい。
手にしている剣が初めて発動した『再生』スキルの力でできたのか、知りたい衝動に駆られていた。
「僕はロルフと言います」
「とっても若そうに見えるけど?」
「今年で一六かな。近くの街で冒険者をしてます」
「ロルフ君って言うのね。ちなみにあたしの方がお姉さん。年齢はナイショにしとくけどまだ若いつもりよ」
笑顔で話すエルサさんの表情に、自分が急速に魅入られていくのを感じた。
エルサさんか……。
綺麗でハキハキと喋る年上のできるお姉さんって感じだな……。
こういう人とお付き合いできたら、人生楽しいだろうけど……。
やっぱ、もう結婚とかしてるよね。
目の前の綺麗なエルサさんと家庭を持った妄想をしてしまい、自らの境遇を思い出したことで気分が一気に落ち込んだ。
「改めてお礼を言わせて。ゴブリンからあたしを助けてくれて本当にありがとう! ロルフ君」
エルサさんは再び深く頭を下げた。
そんな彼女の頭を上げさせようとした時、触れるなと言われていた手に触れてしまっていた。
「「あっ!?」」
僕は馬鹿か……触るなって言われてたのに。
破壊されちゃうんだろうか……。
もっと、エルサさんとお話ししたかったな……。
エルサさんの手に触れた途端、淡い光を宿していた剣の廃品から強い光が吐き出され周囲を包み込んでいた。
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>スキル発動条件が整いました。
>再生スキルを発動しますか?
─────────────────
視界の端に文字が浮かび上がり、頭の中に聞いたことのない声が響く。
それは今まで一度も聞いたことがない、スキル発動を告げる神の声だと思った。
「あ、はい」
思わず、そう答えてしまう。
すると、視界の端にあった文字が変化した。
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再生スキル
LV:1
経験値:0/12
対象物:☆鉄の剣(廃品)
>鉄の剣(普通):90%
>鉄の剣(中品質):70%
>鉄の剣(高品質):50%
>鉄の剣(最高品質):20%
>鉄の剣(伝説品質):10%
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「なんだ……これ?」
浮かび上がった鉄の剣(伝説品質)の文字に目が行ってしまう。
>鉄の剣(伝説品質)に再構成しますか?
「え? あ、はい」
声に誘われるがまま、了承の返事をしてしまった。
そんな独り言を話す僕を見たエルサさんが、不思議そうな顔をしているのが見えた。
そう言えば、僕、どうもなってないよね?
エルサさんの破壊スキルが発動してないのか?
そう思った途端、再び周囲を圧する眩しい光がエルサさんの手から発せられた。
「あ、あの、ロルフ君!? 何か光って――! どうなっているの!?」
「ご、ごめん、僕も何でこうなったか分かんない!!」
光は先ほどよりも更に強まり、目を開けているのが困難になった。
やがて眩しい光がおさまると、自分の手にズシリと重くサビ一つない輝きを放つ剣があった。
え? ええ!? これって僕のスキルの力なの?
いやいや、剣はエルサさんのスキルでバラバラに壊れていたはず……。
でも、これって新品だよな……。
>鉄の剣(伝説品質)の再構成に成功しました。
>鉄の剣(伝説品質)
攻撃力:+100
資産価値:三〇〇万ガルド
手にしていた剣に文字が浮かび上がった。
これって神官の人に見せてもらった『鑑定』スキルの結果表示画面……。
まさか……僕のスキルって物を創り出すだけじゃなくて、鑑定もしちゃうやつか。
それにしても攻撃力が+100とか、資産価値が三〇〇万ガルドとかトンデモない武器だ……。
手にしている武器の凄さに思わず震えが走っていく。
「これって……」
「剣だよね…………?」
エルサさんも何が起きたのか理解できなかったようで、僕の手にある物を見て、目をパチクリさせていた。
鑑定の結果が示す通り、刃身の輝きから見て、きっととんでもなく高品質であることは間違いない。
これを本当に僕のスキルが創り出したのだろうか……。
もう一度、確かめてみたい。
手にしている剣が初めて発動した『再生』スキルの力でできたのか、知りたい衝動に駆られていた。