歩き初めて数分して彼の家に着いた。智の家に来るのは何年ぶりだろうか。すぐにインターホンを押すと、智本人がでてきた。おでこに熱さまシートを張っているし、マスクをしているし、辛そうだった。
「わりーな、わざわざ……ゴホッ……」
本来なら次の日にでも渡せばいいと思うのだが、頼まれたのだから仕方ない。
「いいよ別に、通り道だし。というか親は?」
「親は仕事。うちの家共働きだし、割と貧乏だしな」
もう一度、家をよく見てみるけど僕からしたら普通の家だった。これで貧乏というのなら僕の家はなんなのだろうか。「超」貧乏ということだろうか。そんなくだらないことを考えてたら、
「どうする?上がるか?」
そう聞かれてハッと我に返った。
「いや、病人がいるのに上がれるわけないだろ」
「確かに、移したら悪いしな。じゃあまた月曜日!」
「おう。じゃあな」
家に帰る途中、差し入れでも買っていけばよかったかな。次からはそうしよう。そう思った。
「わりーな、わざわざ……ゴホッ……」
本来なら次の日にでも渡せばいいと思うのだが、頼まれたのだから仕方ない。
「いいよ別に、通り道だし。というか親は?」
「親は仕事。うちの家共働きだし、割と貧乏だしな」
もう一度、家をよく見てみるけど僕からしたら普通の家だった。これで貧乏というのなら僕の家はなんなのだろうか。「超」貧乏ということだろうか。そんなくだらないことを考えてたら、
「どうする?上がるか?」
そう聞かれてハッと我に返った。
「いや、病人がいるのに上がれるわけないだろ」
「確かに、移したら悪いしな。じゃあまた月曜日!」
「おう。じゃあな」
家に帰る途中、差し入れでも買っていけばよかったかな。次からはそうしよう。そう思った。



