『私の耳が使えなくなったのは私が中学上がる頃なんですよ。それまでは普通に聞こえてたんですけどね。突然聞こえなくなっちゃったんです。』
生まれつきじゃないってことか。
それまで好きだった音楽がおそらくもう二度と聞くことができなくなった。というのは僕と似ている気がした。原因全く違うけど、置かれている立場が違うだけで音楽を取り上げられたというのは一致しているみたいだ。
そんなことを考えていると、彼女の顔色が突然オレンジ色に包まれた。時間だ。『今日の太陽』とのお別れの時間。
「綺麗だ」
2人に向かってそう言った。太陽と麗音の2人に。もちろんふたりには聞こえてない。
『いつも通り綺麗ですね』
僕は静かに頷いた。それからは黙って夕日を眺めた。
15分位たった頃、智にプリントを届けることを思い出して麗音に『ごめん帰る』と伝えてから歩きだした、今度はもう少し長くいられるようにしたいな。そう思いながら智の家に向かった。
生まれつきじゃないってことか。
それまで好きだった音楽がおそらくもう二度と聞くことができなくなった。というのは僕と似ている気がした。原因全く違うけど、置かれている立場が違うだけで音楽を取り上げられたというのは一致しているみたいだ。
そんなことを考えていると、彼女の顔色が突然オレンジ色に包まれた。時間だ。『今日の太陽』とのお別れの時間。
「綺麗だ」
2人に向かってそう言った。太陽と麗音の2人に。もちろんふたりには聞こえてない。
『いつも通り綺麗ですね』
僕は静かに頷いた。それからは黙って夕日を眺めた。
15分位たった頃、智にプリントを届けることを思い出して麗音に『ごめん帰る』と伝えてから歩きだした、今度はもう少し長くいられるようにしたいな。そう思いながら智の家に向かった。



