すると麗音のお父さんは帽子を取り、頭を下げた。
顔を上げて黙っていたから話すことがないのかと思ったけど違った。
「あ、僕が手話で伝えるのでなんでも話してください」
「え?ああ。ありがとう」
麗音のお父さんが出す『音』を僕を通して『手話』に変換して麗音に伝える。
「まず、今まですまなかった。ずっと避けてた自分が情けない。」
今度は麗音が見せた『手話』を僕を通して『音』に変換して麗音のお父さんに伝える。
「そんなことない。私がお父さんやあの家から逃げただけ。お父さんのせいじゃないよ。と言ってます。」
「そうか……。でもこうなったのは弱い自分がいけないんだ。でも、今日の麗音の歌声やピアノを聞いて、思い出した。今まで麗音をピアニストに育てることだけにこだわりすぎてたことに。僕はただ麗音に音楽の楽しさを知って欲しかっただけだったんだ。言い訳になるかもしれないが、母さんだけは違った。麗音のことをちゃんと見てなかった。そして、止めなかった私も同罪だ。許してくれとは言わない。だけど、また私と家族になって欲しい。」
顔を上げて黙っていたから話すことがないのかと思ったけど違った。
「あ、僕が手話で伝えるのでなんでも話してください」
「え?ああ。ありがとう」
麗音のお父さんが出す『音』を僕を通して『手話』に変換して麗音に伝える。
「まず、今まですまなかった。ずっと避けてた自分が情けない。」
今度は麗音が見せた『手話』を僕を通して『音』に変換して麗音のお父さんに伝える。
「そんなことない。私がお父さんやあの家から逃げただけ。お父さんのせいじゃないよ。と言ってます。」
「そうか……。でもこうなったのは弱い自分がいけないんだ。でも、今日の麗音の歌声やピアノを聞いて、思い出した。今まで麗音をピアニストに育てることだけにこだわりすぎてたことに。僕はただ麗音に音楽の楽しさを知って欲しかっただけだったんだ。言い訳になるかもしれないが、母さんだけは違った。麗音のことをちゃんと見てなかった。そして、止めなかった私も同罪だ。許してくれとは言わない。だけど、また私と家族になって欲しい。」