僕らを席に座らせると茜ばどこかへ行ってしまった。
「あのー」
とりあえず店員…。いや、メイドさんを呼ぼうとしたら、奥の方からメイド姿の麗音が茜と一緒にでてきた。何故か茜もメイド姿に着替えていた。麗音のメイド姿はなんとも絵になる。今までの私服も十分可愛かったが茜の言う通りとびきり可愛かった。
「はーい！ご主人様ー！ご注文は何かなー？」
「あれ？11時からなんじゃなかったのか？」
僕が聞こうとしていたことを智が代弁してくれた。
「智達が来てるから代わってもらったー！どう？似合ってる？」
「ああ似合ってるぞ！」
智と茜が見せびらかすようなやり取りをしていると麗音が僕をじっと見て顔を赤面させていた。
「どうしたの？」
手話を使ってそう聞くと麗音は、
「なんでもない」と言った。
「照れてるんでしょー？」