僕は小学五年生の冬の時期に色々あって家を飛び出し、無我夢中で走っていると吸い込まれるようにこの河川敷にいて、気づいたらそのまま寝てしまい、4時を知らせる鐘がなってパッと目が覚めて、起き上がりながら前を見ると、とても綺麗な夕日が川に反射してこの街全体が夕焼け色に染っていた。
それからは毎日のようにここに来ている。
彼女と似ている、というのは僕も『気づいたら』この河川敷に座っていたところだ。
僕は、とりあえず夕日に…いや、『いつもの太陽』に僕と彼女を引き合わせてくれたことに感謝した。
そんなことを考えながら僕もノートに返事を書いた。
『僕と同じだね。僕も気づいたらここに座ってたんだ。不思議だよね。(笑)』
そう書いて彼女にノートとペンを返却した。
彼女は再びノートにペンを走らせてから、僕に渡してきた。