『笑ってごめん。あと二人については麗音の勘違いだよ。あの二人は付き合ってないけど両思いなんだ。だから2人をくっつけるために協力してくれ』
僕は麗音に協力を求めるためにそう書いた。麗音の顔を見ると驚いていた。それは付き合ってなかったことへの驚きか。考えるまもなく麗音は笑ってまたノートに文字を書き始めた。
『いいよ!茜が好きなのは知ってたけどまさか智くんも好きだったとは!そして茜はあの時勇気を振り絞ったんだね!』
そうだった、茜は勇気を振り絞ったんだ。だから、もしかしたら僕たちが手を貸すまでもないのかもしれないのか。そんなことを考えていたら麗音が『そういえばさ』と話題を変えてきた。
『手話。誰に教わったの?もしかして私のおばあちゃん?』