「おーい。そろそろ親帰ってくるかも」
そう言ってきたので切り上げて部屋を出た。智にはきちんとお礼をしようと思った。
麗音も深々とお辞儀をしていた。
すると智が僕に「ノート貸して」と言って来たのでノートとペンを渡すとスラスラと文字を書いて麗音に見せた。
『その歌、俺めちゃくちゃ好きだから全部弾けるようになったら聞かせてくれない?』
僕も横でちらっと見たがそう書いてあった。
麗音はニコッと笑いながら綺麗な声で「はい!」と言った。