僕はその間に、出来上がったものを皿に盛り付けてテーブルに並べた。
「美味しそうね、本当に料理が上手くなったわね」
母が嬉しそうにそう言った。確かに、昔に比べたら自分でも上手くなったと思う。
「いただきます」
僕と母は口を揃えてそう言って、それから野菜炒めを堪能した。
「美味しかったー。じゃあ、私が洗い物するから先にお風呂に入ってきていいわよ」
「いや、僕が洗っておくから先に入っておいでよ、仕事で疲れてるんでしょ?僕は特に疲れることしてないから後でいいよ」
本当に疲れることはしてない。普通に学校に行って普通に帰宅しただけ。
「そう?じゃあ申し訳ないけど、お言葉に甘えてそうさせてもらうわ」
そう言って、母はすぐにお風呂場に向かった。