「その俺の子供はサッカーをやりたがってるのか?」
……それは考えもしなかった。麗音は本当にピアノを弾きたいのか。いや、弾きたいから父親と母親から離れても弾いているのだろう。それは本人にしか分からないことだ。
「……分からない。」
だからそう答えた。
「もし、やりたがってるならやらせる!俺らが無理にやらせてたなら、今度はその子のやりたいようにやらせる!」
僕の答えを無視して両方の答えを聞かせてくれた。やっぱり僕の考えは間違ってなかったのだ。それだけ知れただけで十分だった。
「そーか。ありがとう」
「なんだよ。心理戦じゃないのかよ」
ゲーム感覚で答えてたらしいけど、別に構わなかった。