「カレンは誰にも渡さないよ?カレンは僕の物だからね」とユリウスは笑顔で言いながら(わたくし)に近付いてくる・・・。


え?突然どうしましたの?ユリウス!!
って言うか、いつから(わたくし)ユリウスの物になったのかしら?ユリウスの物になった覚えはありませんけど?



「ユリウス・・・それってどういう意味ですの?」


それよりも、なぜユリウスは(わたくし)に近付いてくるんでしょうか?



「さっきも言ったよね?僕とカレンは婚約者だって」


「ええ」



「いずれはカレンは僕の妃になるんだよ。ちゃんと理解してる?」と可愛い瞳にまた睨まれました・・・。


婚約者ですよね?ええ、いずれは結婚するお相手ってことくらい(わたくし)もわかってますわよ・・・。
でも(わたくし)達まだ7歳なので結婚までの道のりは長い訳でしてその間になにがあるかも分からない訳です。


「ええ。わかっていますわ。けれど私はまだ7歳なので正直に言いますと実感って物が湧かないと言いますか・・・ユリウスは(わたくし)でよろしいんですの?この先(わたくし)よりもユリウスに相応(ふさわ)しいご令嬢が現れるかも知れませんし・・・」


そうよ!!
ユリウスも、まだ7歳よ?
この先(わたくし)よりもユリウスに相応(ふさわ)しいご令嬢がきっと現れるわって言うか、なるべく早く現れて下さいお願いしますわ神様・・・。
私、王妃にはなりたくありませんので・・・。



「カレン何言ってるのかな?僕はカレンとしか結婚しないけど?」


はい?
なぜ?(わたくし)としかしないって・・・。
ユリウスよく考えた方がよくてよ?
自分のことながらこの先どう成長するのか、全く想像出来ないのよ?
将来結婚する時になって、あの時婚約破棄しとけばよかったよって後悔することになるかも知れないじゃない?
ユリウスよく考えて!!


「ユリウスなぜ言いきれるの?」


「それはね・・・」と言いながらユリウスは私をギュッと抱きしめてきた。



「っ!!ユリウス離して下さい・・・」


「嫌だ。カレンは誰にも渡さないよ。たった一人の僕のお姫様なんだから」


はい?
お姫様?
(わたくし)ユリウスのお姫様になった覚えありませんけど・・・。


「ユリウスどういう・・・」


「ふう・・・ちゃんと言わないとわからないみたいだね?カレンは・・・。言うからちゃんと聞いててよね。僕はカレンのことが大好きって言ってるんだよ。勘違いされると困るから言うけど友人の好きではないからね。わかった?」


え?ユリウスが(わたくし)を好き?

ええー!!

今までそんな素振りなかったはずですわ・・・。
(わたくし)7歳児に告白されました・・・((わたくし)も7歳だけど)
どうなってるのよ?
ってことは(わたくし)本当にこのままじゃユリウスのお妃人生まっしぐらじゃない!!
って言うか恋愛の好きに気づくの早いのではなくて?ユリウス・・・。