わんこそばはとても美味しかったが、胃がパンパンだ。
前のボーリングで負けたのがよほど悔しかったのか、彼女は僕よりも一杯だけ多く食べてごちそうさまをしていた。そんな彼女はというと、
「もうお腹いっぱいだよー、動けないかも…」
この有様だ。相変わらず馬鹿だなと思う。
「それで、次の行先は決めてるの?」
僕がそう聞くと、彼女は元気を取り戻したのか、
「安心してください!ガイドブックは買ってあります!案内は私に任せて春斗くんは楽しむことだけを考えて!」
と言いながらも本人が僕以上に楽しそうにしている。