「僕の人生最後の一年を楽しませてくれるって約束するなら、仲良くしてもいいよ」
少し上から目線になってしまったが、実際その権利は僕にはあると思う。
「本当に!?やったー!!」
彼女はプレゼントをもらった子供みたいに笑った。彼女の笑顔はこっちまで嬉しくなるような感じがするので嫌いではない。それにどこか懐かしい笑顔だった。
「でも、友達ではないんだね……」
今度は残念そうにしている。ほんとに彼女は感情豊かだ。それに彼女の人生は正直、少し羨ましい。
僕も普通に高校生活を送ってみたかった。その体験をできるなら構わないと思った。
そこからは一人で家に帰宅する。
彼女はなんか寄り道がする、と言うので一人で帰ってきたのだ。もちろん、彼女に寄り道がなくても僕は一人で帰宅する。帰宅途中、気づいたらまた空を見ていた。今日はやけに夕焼けが綺麗だった。