休みが明け、いつものように学校に向かう。
休日だけが時の流れるのが早い気がする。平日は、退屈な時間が多いのに、とそんなことを考えながら学校に行き、教室に入るとやけに教室内が騒がしかった。
その理由はすぐにわかった、何故かクラスのみんなが僕のことを噂しているらしい。
珍しく僕の名前がみんなの会話に出ている。今日は雪が降るかもしれないな。そんなことを考えている場合ではない。周りで僕の顔をチラ見しながら小声で話をしている。残念ながら、丸聞こえだ。僕は以外と地獄耳なのかもしれない。こんな特殊能力みたいなのは正直欲しくなかった。心臓の病気と引き換えなら返して欲しいくらいだ。そんなことを考えながら、いつも通りに本を読んでいる振りをして会話に聞き耳を立ててみる。